外来リハビリテーションブログ
#5 背中・肩甲骨まわりのトレーニング紹介(2024年11月19日)
こんにちは!
前回の記事ではトレーニングマシンのご紹介をしましたが、今回はそのマシンを使ってどのようなトレーニングができるのかをほんの一例ですがご紹介したいと思います。
① ラットプルダウン
スポーツジムなどでもよく見るトレーニングではないでしょうか。上のバーを胸に引き寄せる運動です。主に広背筋という背中の筋を中心に強化できますが、同時に僧帽筋(そうぼうきん)の中部・下部線維などにも収縮を入れることが出来ます。
前回の記事ではトレーニングマシンのご紹介をしましたが、今回はそのマシンを使ってどのようなトレーニングができるのかをほんの一例ですがご紹介したいと思います。
① ラットプルダウン
スポーツジムなどでもよく見るトレーニングではないでしょうか。上のバーを胸に引き寄せる運動です。主に広背筋という背中の筋を中心に強化できますが、同時に僧帽筋(そうぼうきん)の中部・下部線維などにも収縮を入れることが出来ます。
② ケーブルロウイング
ロウイング(Rowing)は英語で「漕ぐこと」、「ボート競技」の意味で、パドルやオールを使ってボートを操作する行為のことを言います。ラットプルダウンが上(頭上)から下(胸元)までの動きに対して、ロウイングは前方から手前に平行に引き寄せるので、僧帽筋の中部線維を中心に下部線維を鍛えることが出来ます。
ロウイング(Rowing)は英語で「漕ぐこと」、「ボート競技」の意味で、パドルやオールを使ってボートを操作する行為のことを言います。ラットプルダウンが上(頭上)から下(胸元)までの動きに対して、ロウイングは前方から手前に平行に引き寄せるので、僧帽筋の中部線維を中心に下部線維を鍛えることが出来ます。
③ アップライトロウイング
通常のロウイングが平行に手前に引くのに対し、アップライトロウイングは下から上に引きます。そのため、僧帽筋の上部線維に対して刺激を入れることが出来ます。また、三角筋などの肩の筋力強化としても有効なトレーニングです。
通常のロウイングが平行に手前に引くのに対し、アップライトロウイングは下から上に引きます。そのため、僧帽筋の上部線維に対して刺激を入れることが出来ます。また、三角筋などの肩の筋力強化としても有効なトレーニングです。
これら3種類の共通点は「手前に引きよせる」という動作です。
引き寄せる動きには、背中の筋が中心として使われます。それによって人は物を取ったり、自分自身を動かしたりすることが出来ます。例えば、先ほど挙げたボート漕ぎや、木登り、懸垂などはその最たる例ですね。でも、日常生活でそうした動きってほとんどないのではないでしょうか?サバイバルな生活や、トレーニングをしない限り、現代社会ではこうした動きはほとんど見られません。結果として、背中や肩甲骨まわりの筋肉が弱り、猫背になったり、肩や首に負担がかかってしまっている方はとても多いです。マシンを用いることで、効率的に背中や肩甲骨まわりの筋肉に刺激を入れることが出来ます。
今回は背中・肩甲骨まわりのマシントレーニングの紹介でした。
では!
引き寄せる動きには、背中の筋が中心として使われます。それによって人は物を取ったり、自分自身を動かしたりすることが出来ます。例えば、先ほど挙げたボート漕ぎや、木登り、懸垂などはその最たる例ですね。でも、日常生活でそうした動きってほとんどないのではないでしょうか?サバイバルな生活や、トレーニングをしない限り、現代社会ではこうした動きはほとんど見られません。結果として、背中や肩甲骨まわりの筋肉が弱り、猫背になったり、肩や首に負担がかかってしまっている方はとても多いです。マシンを用いることで、効率的に背中や肩甲骨まわりの筋肉に刺激を入れることが出来ます。
今回は背中・肩甲骨まわりのマシントレーニングの紹介でした。
では!
#4 外来リハビリのトレーニングマシン(2024年11月13日)
こんにちは!
今回は当院リハビリ室で使用しているマシンのご紹介です。
リハビリ室に入ると、奥中央にでーんと鎮座しています。
今回は当院リハビリ室で使用しているマシンのご紹介です。
リハビリ室に入ると、奥中央にでーんと鎮座しています。
その名も “タフスタッフ コーナーマルチファンクショナルトレーナー” といいます。コーナーという名がつくとおり、隅に置くことを想定したつくりなのですが、外来リハビリ室の床下の構造上ど真ん中に鎮座しており、まさにこの部屋の「主(ぬし)」のような存在感です。初めて部屋に入った患者様もびっくりすることもしばしば…
そして、下記画像にあるとおり、エクササイズの方法は多岐に渡ります。使い方次第で全身を鍛えることができますが、当院での導入にはある目的がありました。
その経緯をお話ししたいと思います。
そして、下記画像にあるとおり、エクササイズの方法は多岐に渡ります。使い方次第で全身を鍛えることができますが、当院での導入にはある目的がありました。
その経緯をお話ししたいと思います。
当院外来リハビリには、首・肩・腕に関連した疾患の方が多く訪れます。一般、またスポーツ関連の患者様も含め、その多くの方々の共通点として「肩甲骨」まわりに根本の原因を抱えている方が少なくありません。肩甲骨は胸郭の上に“浮遊”したような構造をしており、それを多くの筋肉で支えています。たとえば「腕を挙げる」という動作をするためには、下図のように土台である肩甲骨まわりの筋肉が協調して動く必要があります。
(図:筋骨格系のキネシオロジーより抜粋)
その肩甲骨まわりの筋肉が弱くなると、その末端にある肩や肘、手首などに過剰な負担がかかり、様々な障害が発生します。また、肩甲骨を支える筋肉は頸椎や胸椎などの脊椎や胸郭を起点としているため、肩甲骨まわりの弱さは、そのまま脊椎の問題につながることも多くあります。
こうした問題に対し、当然リハビリでは肩甲骨まわりを強化することを行っていきたいのですが、肩甲骨まわりの強化は実は簡単にはいきません。そもそも体の表面から見えない肩甲骨を意識することのハードルがありますし、そこに適切な負荷をかけていくのもマシンを使わない運動では(可能ではありますが)難しいのです。このマシンは、肩甲骨まわりを強化するための運動バリエーションが豊富にあります。また、レベルに合わせて負荷を調整することもできますので、ゴリゴリのマッチョな方やスポーツ愛好家だけではなく、高齢の方や一般の患者様のリハビリにも使用しています。パット見、ぎょっとする風貌ですが以外に優しい、そんなマシンです。肩甲骨まわりを強化する代表的な運動は、また別の機会にご紹介します。
今回はここまで。では!
その肩甲骨まわりの筋肉が弱くなると、その末端にある肩や肘、手首などに過剰な負担がかかり、様々な障害が発生します。また、肩甲骨を支える筋肉は頸椎や胸椎などの脊椎や胸郭を起点としているため、肩甲骨まわりの弱さは、そのまま脊椎の問題につながることも多くあります。
こうした問題に対し、当然リハビリでは肩甲骨まわりを強化することを行っていきたいのですが、肩甲骨まわりの強化は実は簡単にはいきません。そもそも体の表面から見えない肩甲骨を意識することのハードルがありますし、そこに適切な負荷をかけていくのもマシンを使わない運動では(可能ではありますが)難しいのです。このマシンは、肩甲骨まわりを強化するための運動バリエーションが豊富にあります。また、レベルに合わせて負荷を調整することもできますので、ゴリゴリのマッチョな方やスポーツ愛好家だけではなく、高齢の方や一般の患者様のリハビリにも使用しています。パット見、ぎょっとする風貌ですが以外に優しい、そんなマシンです。肩甲骨まわりを強化する代表的な運動は、また別の機会にご紹介します。
今回はここまで。では!
#3 スロトレ(2024年10月30日)
こんにちは!
今回は当院で取り入れているトレーニング理論のひとつをご紹介したいと思います。
皆さんは「スロトレ」という言葉をお聞きになったことはありますか?筋トレは老若男女誰にとっても大切ですが、同時にリスクを伴うものでもあります。高齢の方、まして通院している患者様にとって、無理な筋トレは関節や骨への強いストレスがかかります。それだけでなく、血圧の急激な上昇による血管系のリスクもあるため注意が必要です。
リスクを最小限に抑え、筋肉を太く、強くするために生まれたのが「スロートレーニング」<スロトレ>です。スロトレは、正式には「筋発揮張力維持スロー法」といい、2006年に石井 直方(いしい なおかた)氏が中心となり考案されました。スポーツジムでの筋トレのように大きな負荷をかけるわけではなく、基本的には自重(自分の体重のみ)を使ってひとつひとつの動きをゆっくりと行います。
スローなエクササイズをしていると、運動中ずっと筋肉に力が入っていることになります。すると、筋肉内の血流が制限されて酸素不足の状態になり、強い負荷をかけた時と同じくらいの筋トレ効果を出すことが出来ます。要するに、スロトレは軽い負荷でもゆっくり行うことで、筋肉に「かなりきつい運動をしている」と錯覚させる、筋肉をだまして発達させるテクニックなのです。
限られた時間内で・短時間に・安全に行えるスロトレですが、何らかの疾患がある患者様は、どんなエクササイズを・どんなフォームで・どれくらい行うのか、が大切です。
当院外来リハビリテーションでは、理学療法士が個別に必要なエクササイズをサポートさせていただきます。
今日はここまで。では!
参考文献:「筋力強化の教科書」石井 直方 著 「中高年のスロトレ決定版」石井 直方 著
今回は当院で取り入れているトレーニング理論のひとつをご紹介したいと思います。
皆さんは「スロトレ」という言葉をお聞きになったことはありますか?筋トレは老若男女誰にとっても大切ですが、同時にリスクを伴うものでもあります。高齢の方、まして通院している患者様にとって、無理な筋トレは関節や骨への強いストレスがかかります。それだけでなく、血圧の急激な上昇による血管系のリスクもあるため注意が必要です。
リスクを最小限に抑え、筋肉を太く、強くするために生まれたのが「スロートレーニング」<スロトレ>です。スロトレは、正式には「筋発揮張力維持スロー法」といい、2006年に石井 直方(いしい なおかた)氏が中心となり考案されました。スポーツジムでの筋トレのように大きな負荷をかけるわけではなく、基本的には自重(自分の体重のみ)を使ってひとつひとつの動きをゆっくりと行います。
スローなエクササイズをしていると、運動中ずっと筋肉に力が入っていることになります。すると、筋肉内の血流が制限されて酸素不足の状態になり、強い負荷をかけた時と同じくらいの筋トレ効果を出すことが出来ます。要するに、スロトレは軽い負荷でもゆっくり行うことで、筋肉に「かなりきつい運動をしている」と錯覚させる、筋肉をだまして発達させるテクニックなのです。
限られた時間内で・短時間に・安全に行えるスロトレですが、何らかの疾患がある患者様は、どんなエクササイズを・どんなフォームで・どれくらい行うのか、が大切です。
当院外来リハビリテーションでは、理学療法士が個別に必要なエクササイズをサポートさせていただきます。
今日はここまで。では!
参考文献:「筋力強化の教科書」石井 直方 著 「中高年のスロトレ決定版」石井 直方 著
#2 外来リハビリテーションが掲げる3つのコンセプト(2024年10月28日)
こんにちは!
今回のブログでは、当院外来リハビリテーションの掲げる3つのコンセプトについてお話ししたいと思います。
その3つとは…
① 疾患別運動療法・筋力強化
② 体組成チェック
③ 履物指導・インソール
の3つです!
順に説明したいと思います。
① 疾患別運動療法・筋力強化
これは文字通り理学療法士による一対一の個別運動療法のことです。患者様の抱える痛みや障害には、必ず原因があります。その原因を見極め、適切な治療を提供できるよう、患者様ひとひとりを丁寧に診るための知識やスキルアップに励んでいます。
そして当ホームページでも紹介していますが、当院ではあまり病院では見かけることがないスミスマシンを導入しています。療法士の指導の下、マシンを用いて十分な機能向上のトレーニングを行うことが出来ます。このマシン導入に至る経緯や、リハビリでの活用方法に関しては、また別の機会に取り上げたいと思います。
今回のブログでは、当院外来リハビリテーションの掲げる3つのコンセプトについてお話ししたいと思います。
その3つとは…
① 疾患別運動療法・筋力強化
② 体組成チェック
③ 履物指導・インソール
の3つです!
順に説明したいと思います。
① 疾患別運動療法・筋力強化
これは文字通り理学療法士による一対一の個別運動療法のことです。患者様の抱える痛みや障害には、必ず原因があります。その原因を見極め、適切な治療を提供できるよう、患者様ひとひとりを丁寧に診るための知識やスキルアップに励んでいます。
そして当ホームページでも紹介していますが、当院ではあまり病院では見かけることがないスミスマシンを導入しています。療法士の指導の下、マシンを用いて十分な機能向上のトレーニングを行うことが出来ます。このマシン導入に至る経緯や、リハビリでの活用方法に関しては、また別の機会に取り上げたいと思います。
② 体組成チェック
転倒や骨折の背景には、骨格筋量・筋力低下が関係している方が多く、骨格筋量が一定の基準を下回る場合を「サルコペニア」と呼びます。この骨格筋量は特別な装置がないと見ることができません。当院では“Inbody”という生体電気インピーダンス法(BIA)の装置を導入し、患者様のいわば「なかみ」を見ることができるようになりました。患者様の現状や、経過の体組成をみながら、食事や栄養、運動などの生活習慣のご提案に活用しています。
転倒や骨折の背景には、骨格筋量・筋力低下が関係している方が多く、骨格筋量が一定の基準を下回る場合を「サルコペニア」と呼びます。この骨格筋量は特別な装置がないと見ることができません。当院では“Inbody”という生体電気インピーダンス法(BIA)の装置を導入し、患者様のいわば「なかみ」を見ることができるようになりました。患者様の現状や、経過の体組成をみながら、食事や栄養、運動などの生活習慣のご提案に活用しています。
③ 履物指導・計測、インソール作成
体の中で足は唯一地面と接し体重を支えています。いわば土台である足が原因で「疾患」につながっているケースも少なくありません。腰や膝が痛い方に「靴を変えましょう」というご提案をすると時々びっくりされる方もいますが、だまされたと思って靴を変えてみると効果を実感していただけることも多いと思います。
当院では、必要な方には足の計測を行い、その方の足や歩行の特徴、ライフスタイルなどを考慮して、適切な靴の選び方、履き方をご提案・ご指導させていただいております。また、インソール作成も当院の特徴の一つです。インソールによって足裏の筋肉が使いやすくなり、適切な歩行を誘導します。
体の中で足は唯一地面と接し体重を支えています。いわば土台である足が原因で「疾患」につながっているケースも少なくありません。腰や膝が痛い方に「靴を変えましょう」というご提案をすると時々びっくりされる方もいますが、だまされたと思って靴を変えてみると効果を実感していただけることも多いと思います。
当院では、必要な方には足の計測を行い、その方の足や歩行の特徴、ライフスタイルなどを考慮して、適切な靴の選び方、履き方をご提案・ご指導させていただいております。また、インソール作成も当院の特徴の一つです。インソールによって足裏の筋肉が使いやすくなり、適切な歩行を誘導します。
いかがでしたか?
今回は3つのコンセプトについて簡単にご説明しました。
なぜこの3つを掲げているかというと…
「〇〇が痛い」
「転びやすい」
などなどの理由で病院に来られる多くの方の原因は一つだけではないからです。
疾患だけでなく、体組成や足の状態など、この3つをしっかり掘り下げていけば、内側から、外側から、土台から、患者様のお体をトータルで見直していくことが出来ます。
それぞれのトピックに関しては、また少しずつこちらで取り上げていきたいと思います。
では!
今回は3つのコンセプトについて簡単にご説明しました。
なぜこの3つを掲げているかというと…
「〇〇が痛い」
「転びやすい」
などなどの理由で病院に来られる多くの方の原因は一つだけではないからです。
疾患だけでなく、体組成や足の状態など、この3つをしっかり掘り下げていけば、内側から、外側から、土台から、患者様のお体をトータルで見直していくことが出来ます。
それぞれのトピックに関しては、また少しずつこちらで取り上げていきたいと思います。
では!
#1 ブログを開設しました!(2024年10月21日)
この度、外来リハビリテーションではブログを開設しました!
外来リハビリでの取り組みや、機器の紹介、リハビリにまつわる情報をお届けできればと思っています!
そして、去る9月14日土曜日、外来リハビリ主催の第一回健康教室を開催しました!
「自分の体を知って、ロコモ対策!
脊柱管狭窄症とロコモティブシンドロームについて
生活の中での注意点とセルフケア」
当院整形外科医師と理学療法士による講義と実技を1時間程度、当院の患者様を対象に少人数制で実施しました。
外来リハビリでの取り組みや、機器の紹介、リハビリにまつわる情報をお届けできればと思っています!
そして、去る9月14日土曜日、外来リハビリ主催の第一回健康教室を開催しました!
「自分の体を知って、ロコモ対策!
脊柱管狭窄症とロコモティブシンドロームについて
生活の中での注意点とセルフケア」
当院整形外科医師と理学療法士による講義と実技を1時間程度、当院の患者様を対象に少人数制で実施しました。
前半は医師による講義で、脊柱管狭窄症の病態やロコモティブシンドロームの定義や原因について説明がありました。後半は実技を交えながら、正しい姿勢や体の使い方、インナーマッスルのトレーニングなどについてお伝えすることが出来ました。
普段リハビリに来てくださっていても、なかなか理論的な背景まではお伝え出来ないこともしばしば…
普段リハビリに来てくださっていても、なかなか理論的な背景まではお伝え出来ないこともしばしば…
自分の体についての正しい知識を持つことで、日々の体づくりやリハビリにお役立ていただきたいと思っています。
来てくださった皆様、ありがとうございました!
不定期にはなりますが、また様々なトピックで開催したいと思っています。今後ともよろしくお願いします。
来てくださった皆様、ありがとうございました!
不定期にはなりますが、また様々なトピックで開催したいと思っています。今後ともよろしくお願いします。